ゆめ通信

 2015元旦

 

新年おめでとうございます。
 皆様にとって今年も佳き1年でありますようお祈り申し上げます。

 市川森一脚本賞も、今年で三年目を迎え、三人目の受賞者が四月に決まります。
 一月に入りますと選考委員会が始まります。
お正月に昨年のドラマを思い返しながら、今年はどなたが受賞されるのかとあれこれ考えるのが恒例になりました。

 市川はある本に、「夢見る力、想像力を持ちなさい。これが、子供たちに僕が与える唯一のメッセージです。想像力をもって動いたら、もっと世の中が見えてくる。既成のものに振り回されてはいけない、安住してはいけない。想像力こそが人間が生きる自由の力だし、もしそれを侵害されることがあれば戦いなさい。僕は形を変えて、それだけを言い続けているような気がします」と話しています。

 想像力豊かな作家が受賞されることを楽しみにしています。
 今年もよろしくお願い申し上げます。
                    

財団理事 市川美保子

 

明けましておめでとうございます。
 財団設立3年目の今年は、いささか緊張して正月を迎えました。というのも、本脚本賞の第一回受賞者、大島里美さんが脚本を担当する、大河ドラマ「花燃ゆ」の初回放送があったからです。皆さんもご覧になったと思いますが、いかがだったでしょうか。

 初回だけで、今後を判断できるわけではありませんが、私自身は安心したと同時に大きな期待感を持ちました。まだ荒さや抜けもあります。しかしドラマが言わんとすること、つまりドラマの主題に向き合うまじめさを買いたいと思います。志の高さを買いたいと思います。

 人の心、人の志、学ぶことへのひたむきさ、家族に向ける優しいまなざし、いまどき、照れてしまいがちなことに、正面から向き合う、作家大島里美のストレートさが好もしいと感じます。共同脚本のベテラン宮村優子の力もあったのかもしれませんが、「禁書を小道具として、文、松陰、小田村の三者が出会う巧みな設定とストーリー転換にも感心しましたし、「人が怖いのは、よく人を見ているから。話すのが苦手なのは、偽りを話したくないから。」と松陰が妹文の性格をいって見せるところなど、台詞がうまいなとも、大いに感じ入った次第です。

 大河は長丁場、視聴率への過度な期待や、受けを狙う危険な媚も見受けられます。良くも悪くも世論の異常な盛り上がりもあるでしょう、一度は訪れるであろう、チームワークの乱れもあるかもしれませんが、大島さんには、このまま、ストレートさを貫き、最後まで完投してくれることを願わざるを得ません。

 当たり前ながら、当脚本賞は、受賞の結果が長い間検証され、受賞の是非が取りざたされます。つらい思いをするのは勿論、受賞された方ですが、選奨する方にとっても大きなプレッシャーです。
 何方がどんな作品で受賞するのか、そして受賞者が新しいステージで新しい活躍を始めてくれるのか、ワクワクする期待感と、ドキドキする緊張感に包まれながら、3人目の受賞者を決める、その選奨作業が、新年早々始まります。

 財団は、3年目を迎え、これまでの皆さんのご支援に深く感謝すると同時に、設立当初にお約束したように、少なくても5年間、そしてそれ以降も脚本賞選奨を継続し、本賞の存在感をさらに高めると同時に、日本のドラマ脚本界の裾野を強化し、ドラマ文化の向上に寄与したいとの想いを強くしております。そのため、今年は財団運営基盤の強化策として新規会員の募集や、改めての臨時的基金提供のお願い等、皆さんへのご負担をお願いすることが多くなります。申し訳ありませんが、改めて皆様のご支援を賜りますよう、衷心からのお願いを申し上げる次第です。
                    

財団常務理事 渡辺紘史

 

明けましておめでとうございます。
 昨年、12月初旬、下北沢から芝浦に事務局を移転しましたが、1か月ほど、移転先の内装が整わず、荷ほどき出来ないまま、皆さまには大変ご迷惑をおかけしました。
 1月6日、NTTの電話工事が済んで、電話&FAXが開通しました。
会員の皆さまには、ご不便をおかけしました。この場を借りて、お詫び申し上げます。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、新年早々の詫び状は、この辺にして、この1年の抱負を少し述べます。
 事務所から寄り道して帰っても道に迷わないように、芝浦2丁目~3丁目を歩いて街並みを覚えたい。というのも、帰り道、迷ってばかりなのです。方向感覚も老化するのでしょうか……。

 下北沢から離れて、困るのは芝居を見る機会が少なくなることです。下北沢は実に便利でした。小劇場の芝居を見に行くついでに、事務局でちょっと仕事ができました。ですが、JR田町駅ではそれは叶いません。劇場はありません。一番近いのは、JR五反田駅に、その名も「五反団という劇団が劇場を持っています。廃校になった小学校の有効利用で、品川区から借りているのでしょう。

 田町駅から事務局まで行く間に、東京モノレールを潜ります。田町から一駅、浜松町に戻ってモノレールに乗り換え、天王洲アイル駅で降りれば、天王洲銀河劇場という大劇場があります。もっとも、この銀河劇場、夜の部の芝居を見終わると、劇場隣接のお店がしっかり閉店していて、観劇後の余韻を語らう場も無く、モノレールに乗って帰るという、少し切ない劇場環境なのです。

 いずれにしろ、下北沢は遊ぶ人々の町、田町駅は働く人々の町ですから、やむを得ません。
 三年目の正直、移転を機に、今年こそ、メリハリ利かして、生活して行きたいと思っております。はかない夢にならぬよう、自戒しております。
 ということで、自戒の一句です。
 『黒葡萄 天の甘露を うらやまず  一茶』
                    

財団事務局長 菅野高至

 

今年2015年、1月期の連続ドラマは、現在のドラマ界でトップクラスと思われる脚本家の作品が多く並びました。それらは殆ど、原作モノではありません。望ましい現象だと思います。期待したいのは、実力ある30代~40代の脚本家を思い切って起用するオリジナル作品(連続ドラマ、単発ドラマ)が次々に生まれることです。
 

財団理事 辻 萬里(株式会社マルヨンプロダクション『ドラマ』編集部)

(以上 順不同)