ゆめ通信
2019年元旦号
2018年 大変お世話になしました。
御支援、ありがとうございました。
そして、2019年
あけましておめでとうございます
本年も、宜しくお願いします
2019年1月1日
一般財団法人 市川森一脚本賞財団
謹賀新年
当財団をご支援してくださる皆さん、
また当財団の活動に関心をお持ちの皆さんの
ご多幸をお祈りいたします。
市川森一脚本賞は、放送界の新しい才能を発掘し育てようと設立されて、
以来、6回を数えました。選ばれた6人の作家は、既に活躍をしており、
新鮮で創造的な作品で放送に新しい刺激を与えています。
また、昨年から始めた事業「テレビドラマの巨人たち」では市川森一、向田邦子の作品の上映とシンポジウムを行い、1970年代80年代のテレビドラマの豊かな創造性を、今後に生かすよう検証しました。これも今年も続けます。
こうして、当財団が今後とも放送界の特にドラマ界の創造活動を支え刺激する核になってゆきたいと願っております。
そのためにも、皆様のご支援が更に広く、厚くなることを願い申しあげて、
2019年新年のご挨拶とさせていただきます。
一般財団法人 市川森一脚本賞財団
理事長 遠藤利男
新年おめでとうございます。
今年も皆さまにとって輝かしい一年となりますようお祈り申し上げます。
いつもご協力を賜りましてありがとうございます。
心から感謝いたしております。
今年もよろしくお願い申し上げます。
年が明けるとまたすぐに市川森一脚本賞の選考会が始まります。
4月20日(土)に第7回目の授賞式が行われる予定です。
今年はどなたに決まるのか・・・いつもワクワクする楽しみな時期です。
これまで授賞なさった方は、皆さま大活躍をなさっています。
とても嬉しく喜ばしいことです。益々のご活躍を期待させていただいております。
昨年(平成30年)の市川森一に関わる出来事をご報告致します。
・ 4月 市川森一・藤本義一記念東京作家大学入学式。
・ 4月 長崎で第7回夢記(市川森一記念日)開催。
・ 4月 市川森一脚本賞授賞式。
・ 7月 昨年の受賞者・金子茂樹さんと日本テレビのプロデューサー・福井
雄大さんが長崎県を訪問し、五島などを見て回られました。
・ 9月 市川森一古事記原案 「天語り」を大和市で上演。
・ 11月 長崎で市川森一記念文化講演会開催。(講師・俳優 森本レオ様)
・ 11月 長崎で第5回森一忌開催。
・ 他に市川森一原案の「古事記・天語り」を各地で上演。
平成30年も宮崎県教育委員会の主催で「市川森一古事記」原案「ひむか天語り」を宮崎県の小・中学校で巡演中。
特筆させて頂きたいのは11月に
「市川森一の世界」が長崎文献社から発行されたことです。
俳優の松本白鸚さん、役所広司さん、西田敏行さん、三田佳子さん、脚本家の池端俊作さん、井上由美子さん、三谷幸喜さんなど、市川と仕事をご一緒した制作者、演出家など多くの方が、市川を語って下さっています。
ぜひお読みください。
長崎文献社のHPです。http://www.e-bunken.com/
今年も引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
理事 市川 美保子
新年おめでとうございます。
スポーツ界をはじめ多くの分野で、新世代の活躍が目覚ましい時代が到来しました。ドラマ脚本の世界も、徐々にではありますが、世代交代が進んでいるように見えます。テレビ育ちの視聴者の期待に応える、ベテラン脚本家の健筆と同時に、次世代脚本家の方々が、ゲームやインターネット育ちの20代、30代の人々を惹き付けるテレビドラマを、意欲的な制作者と組んで創り出されることを期待しています。
理事 辻 萬里
(月刊ドラマ発行 映人社代表)
NHKと東京キー局のドラマ担当者様へ
あけましておめでとうございます
30分ドラマが深夜帯で異常繁殖しています。
皆さまは、よく御存知でしょうが、地上波とBSの放送で、30分の連ドラが増えています。しかも、深夜の深い時間帯、午前1時以降で増えております。
昨年の1月期、30分連ドラは、週10本でした。4月期は11本でした。
そして、7月期は14本になっていました。その殆どが、ネット配信のドラマでした。なお、10月期は、まだデーターを取っていません。
7月期の14本を、曜日別に放送時間を並べます。
<月曜日>
NTV・2シリーズ……24時59分~
CX・2シリーズ………25時30分~
<火曜日>
TBS・1シリーズ……25時33分~
TBS・1シリーズ……25時30分~
<水曜日>
NTV・1シリーズ……24時59分~
CX・1シリーズ………25時10分~
CX・1シリーズ………25時25分~
<木曜日>
TX・1シリーズ………25時00分~
<金曜日>
TX・1シリーズ………24時52分~
CX・1シリーズ………24時55分~
<土曜日>
NHKG・1シリーズ…20時15分~
BSJ・1シリーズ……24時56分~
脚本家が思う存分に格闘するフィールドとしては、30分枠は、あまりにも狭すぎると思うのです。若い、これからの脚本家が成長するためにも、ある程度の尺が必要です。冒険して失敗して、学んで行くフィールドが無ければ、脚本家は伸びません。やがて、ドラマは痩せてしまいます。
これは、演出者や制作者も、同じことなのです。
各局のドラマに関わる皆さま、是非とも、30分ドラマの功罪を、ご検討ください。宜しくお願いいたします。
理事 菅野 高至
財団御支援の皆さまへ
あけましておめでとうございます。
旧年中は、本当にお世話になりました。ありがとございます。
本年もよろしく御支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
前段で、新年早々、少々景気の悪いお話をしてしまいましたが、お許しください。
さて、第7回「市川森一脚本賞」の候補者と候補作を選ぶ日も、あと2週間足らずとなりました。素敵な候補者と候補作に巡り逢えるよう、初心に返って、新たな年を迎えたいと思っております。
「市川森一脚本賞」選考委員長 菅野 高至
皆さま、新春明けましておめでとうございます。
常日頃から、市川森一脚本賞を支えていただき、ありがとうございます。
厚く御礼申し上げます。
最近ドラマを見ていて改めて感じたことがあります。
ドラマに限らず、世にあふれる様々なコンテンツ、全てに言えることですが、やはり、多くの人たちが集まり、その力が融合し、噛み合った結果が「傑作」「名作」と呼ばれるものになる、ということです。
脚本が完成したドラマの出来に大きく関わっているのは間違いないのですが、演出や出演者はもちろん、音楽、撮影、編集等々、スタッフ・キャスト全ての力の総体が、作品を左右するということです。だから、同じライターによる脚本でも、傑作、駄作がありますし、同じ主演男優、主演女優でも面白いものと面白くないものがある。演出家の迷いが画面から窺われるものさえあります。
こんな、実際にドラマ作りに関わっている人、関わったことのある人から見れば、何を今更、と言われてしまうようなことを痛感させられたのが、昨年のドラマ群でした。
そういうことを踏まえた上で、「脚本賞」という特定のジャンルに絞った賞を出す意義は何なのか。誤解を恐れずにいうならば、「作品の力」に幻惑されずに「脚本」あるいは「脚本家」の力を見極めることでしょう。
最近はそうでもありませんが、一時期著名な賞などで、作品賞、監督賞、主演賞、脚本賞、撮影賞、音楽賞など主要部門、総なめが当たり前という時期がありました。
そのころ、私は本当にそれでいいのか?と考えていました。
「作品としてはAに劣るけど、この女優の演技は今年一番だ」
「脚本はいいのに、演出が失敗した」
「脚本の物足りなさを演出がカバーしたから、ここまでの作品になった」ということは普通にあることです。だとしたら、「主要部門総なめ」というのはそんなに頻繁に起きる事象ではないのではないか?
完成された作品の中から、脚本という「骨格」を取り出して、きちんと評価する。
それが「脚本賞」の意義でしょう。これまで市川森一脚本賞を受賞した方々の、その後の活躍ぶりを見ると、この賞が、その名を冠した市川森一氏を辱めていないと自負しています。理事の一人として、今後もその務めを果たすべく、努力していきます。
理事 小林 毅
明けましておめでとうございます。
今年は5月から「平成」に代わって新しい年号となります。間もなく終わる平成の30年とはどんな時代だったのか、改めて私の30年前を思い出しました。
私は当時、昭和64年(1989)度放送を予定するNHK連続テレビ小説の制作を準備していました。丁度、男女雇用均等法が施行された頃で、職場では女性管理職は、まだ珍しい時代でした。
女性にとって新しい時代が出現するという予感の中で、団塊世代の夫婦とその家族が、現代という時代の荒波をどう航海していくのかをテーマに、母と娘のダブルヒロインを現在進行形で描くという試みです。
タイトルは「青春家族」。新しい時代の新しい生き方をドキドキするような「青春」というコトバ感覚で描いていきたいと考え、撮影を始めました。
そんな中、年が明け7日たったところで、昭和天皇が崩御され、年号が「平成」となりました。期せずして、この新しい試みは「平成」最初の「テレビ小説」となって世に出ることになったのです。
改めて、平成の30年は女性が主役の時代であったことは間違いありません。昨年は、いくつか、脚本・制作・演出、全て女性の手によるドラマがヒットしました。
また平成は、グローバリズムという言葉で括られる時代だったとも言われてもいます。そのグローバリズムは、その基底にデジタル技術の発達とインターネットの普及があり、結果ではありますが、ソ連崩壊による2極体制の終焉から、一強体制への移行の時代でもあったようです。
ちなみに、この「青春家族」の企画書は手書きでした。この番組放送中に私はワープロを購入、それからの企画書はワープロで書くようになりました。そういえば、ドラマの中で、中学生の息子役の稲垣吾郎君に、当時珍しかったパソコン通信なるものをさせたのも思い出しました。
このドラマの放映2年後の1991年、ソ連は崩壊し、日本ではバブルがはじけました。そういえば、今の世の女性の夢を描いたとされるトレンディードラマ、あの名作「東京ラブストーリー」もこの年の作品でした。
ひとの生き方は、年号が変わっても、変わるものではないでしょうし、時代論は全て「後付け」でもありますが、時代を予見し、その時代の中で、ひとのあらまほしき生き方を提示することは、ドラマ制作者やドラマ脚本家が持ち得る最大の特権でもあります。
平成の流れは新しい時代に引き継がれるのか、ポスト平成、いやまた違った流れが生まれてくるのか、その中で人はどんな想いで生きるのか、年号が変わる今年、改めて脚本家やドラマ制作者の皆さんが、新しい時代にどんな予見を提示するのか、そのチャレンジに大いに期待しているところです。
昨年は、財団の企画として「テレビドラマの巨人たち~作品上映とシンポジウム」を実施し、市川森一氏、向田邦子氏の作品世界を取り上げたところ、多くの皆さんに参加いただいた上に、多大なご寄付もお寄せいただきました。深く感謝しますとともに、改めて、厚く御礼申し上げます。
本年も早坂暁氏と山内久氏の二人の巨人たちの企画を予定しています。今年も是非、ご期待ください。
今年もよろしくお願いしたします。
常務理事 渡辺 紘史